ヨーロッパの展示会は、日本の展示会よりも準備期間が長く、
設営期間中は、現場はずっと動き続けています。
これは日本人よりも仕事が遅いという理由ではなく、
現地の労働基準や法規制の関係でどうしても施工期間はながくなってしまいます。
当社は、展示会前日の午前中にはブースを完成させることを一つの基準にしています。
これは余裕を持つためでも、きれいに見せるためでもなく、
お客様が商談を成立させる準備を、前日に終わらせるためです。
現地で仕事をしていると分かりますが、
開催日前日の午後は、想定外が起きやすい時間帯です。
会場側からの調整依頼、
一次電気やネットワークの微調整、
周囲ブースの設営状況による影響など、
これらは、どれだけ事前に準備していても完全には避けられません。
なので当社は、
ブース、壁面装飾、備品の設置までを前日の午前中までに完了させます。
午後は調整と確認に使う時間として確保しています。
ブースが完成しているかどうかは、
見た目が整っているかでは判断しません。
ビジターを迎えられる状態になっているか、
動線に無理がないか、
スタッフが立つ位置が明確かなど、
これらが整って初めて、完成と考えています。
当社は前日の午前中に一度、
実際の商談を想定してブース内を歩き、
ビジター目線で立ち止まり、視線の動きなどを確認します。
この時間が取れるかどうかが、
展示会全体の質を大きく左右すると考えています。
ヨーロッパの展示会では、
お客様が想定した図面通りにいかないことが、よく起こります。
そのためタスクヨーロッパは、
現地の規制や、会場規定をチームミーティングで読み込み、
現場での不確定な作業時間をなくす準備に時間をかけています。
現地では多くの企業が、展示会直前で慌てているのを見ているので、
当社のお客様には余裕をもって準備を進めてほしいと思っています。
前日に慌てないための準備は、
すでに数か月前から始まっています。
前日に余裕があるブースは、
現地スタッフの動きも落ち着いています。
スタッフが展示内容に集中でき
ブースに訪問するビジターとの会話にも余裕が生まれます。
タスクヨーロッパが前倒しで完成させるのは、
お客様に余裕を持って、商談の準備をしていただきたいためです。
展示会が成功するかどうかは、展示会が始まってから決まるものではありません。
前日の現場準備で、すでに勝負は始まっていると思っています。
タスクヨーロッパは、現地施工会社として、
その一日を最も大切にしています。
安心して商談できるブースを、前日に仕上げることが、
私たちが現地で積み重ねているやり方です。