こんにちは。今回は、ミュンヘン現地スタッフが現地で毎回見てきた、
エレクトロニカとセミコンの成功企業の共通点を紹介します。
electronica /semiconの会場に足を踏み入れると、空気がすぐに変わるのがわかります。
半導体メーカーの巨大ブース、緻密なデモ機材、技術者同士の対話など、
この展示会を、どれだけ事前準備していても、本番の緊張感はまったく別物です。
タスクヨーロッパはミュンヘンにもオフィスがありますので、
現地から毎回この展示会を現場で見ています。
ブースが賑わう企業、逆に来場者が足を止めない企業。
その差には、明確な理由があります。
ここでは、ミュンヘン現地の視点だからこそ分かる
実践的なポイントだけをまとめました。
electronica /semicon に来る来場者の目的ははっきりしています。
今日使える部品を探し、プロジェクトの可能性を広げることです。
回路設計の技術者、開発責任者、購買担当者。
全員が現場の課題を持って来ています。
タスクヨーロッパのスタッフが毎回感じるのは
技術説明が曖昧なブースほど、人が長く留まらないということです。
理解するまでに時間がかかる展示は、それだけで不利です。
メッセミュンヘンはホールごとの色が強く、特定のエリアは埋まるのが早いです。
現地で仕事をしていると、
もう空きはないと言われて困っている企業を毎回見かけます。
最小ブースでも約300万円から。
ボードや測定機材など、電子部品の展示は輸送品が増えるため
実際の費用は想像より上がりやすい傾向があります。
電子部品は、ひと目では何をしてくれる物なのか伝わりにくいことがあります。
だからこそ、何よりも先に
技術と用途の関係が見えるブースが強いです。
スペック表を大きく掲示したり、競合との差を示すグラフ、
動作の原理を簡潔にまとめた説明、
どの製品にどう使われるのかイメージしやすい写真など。
これらの有無で、ブース前で立ち止まる確率がはっきり変わります。
ミュンヘンの技術者は、派手さではなく
目の前で動作を確認できるかどうかに重きを置きます。
数秒で理解できるシンプルなデモでも、商談の濃さが違います。
実際、タスクヨーロッパのスタッフが同じブースを見ても
デモがあるかないかで、来場者の滞在時間は明確に変わります。
electronica /semicon は専門用語が飛び交う展示会ですので、
仕様書レベルの話が突然始まります。
機能、動作条件、波形、負荷、課題、今抱えているトラブルなど。
これに対応できる通訳がいるブースは、
そのまま次の打ち合わせまで話が進むことが多いです。
電子部品は用途が見えた瞬間に興味が高まります。
性能を説明するよりも、どの場面で役立つのかを先に伝えるほうが
技術者の理解が早いです。
消費電力が何%下がるのか
応答速度がどれほど改善するのか
生産工程がどこまで短縮できるのか
改善の数字が見えた瞬間、表情が変わる来場者を何度も見ています。
ボードや簡易サンプルでも、触れる状態にしておくと
その場で具体的な会話が始まります。
話が早くて、内容が深いのが、electronica / semicon 現場の特徴でもあります。
electronica /semicon は技術者によって、技術者のために作られた展示会です。
だからこそ、見せ方がすべての入口になります。
タスクヨーロッパはミュンヘン現地にいる強みを活かし、
来場者が理解しやすいブースづくりを徹底してサポートします。
技術をどう見せれば伝わるのか、
どの順番で説明すれば興味を持たれるのか、
どんな展示が商談の深さを生むのか、
現場で培ってきた感覚を、お客様のブースに落とし込みます。
次回のelectronica /semicon で
一緒に成果の出る展示を実現できればうれしく思います。