え、常識じゃないの?ドイツ展示会で成功するための3つのNG例

2025.09.19 18:03

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え、常識じゃないの?
ドイツ展示会で成功するための3つのNG例

日本での常識が、海外では通用しないことはよくあります。
特にドイツは、独自の文化や慣習を非常に大切にする国です。

展示会でうっかりタブーを犯してしまい、
せっかくのビジネスチャンスを逃してしまった、なんてことにならないように、
今回は私たちが現地で学んだ「ドイツ展示会の3つのタブー」について、
背景にある文化的な考え方も含めて詳しくお話しします。

1. 相手のプライベートに踏み込むのはタブー

日本人同士であれば、初対面でも「どちらにお住まいですか?」「ご出身は?」
といった個人的な会話で場を和ませることがありますよね。

これは、共通点を見つけて信頼関係を築こうとする、日本の素晴らしい慣習です。

しかし、ドイツではこのアプローチは大きなタブーと見なされる可能性があります。

ドイツでは、「ビジネス」と「プライベート」が明確に区別されています。
彼らにとって、個人的な質問は「なぜ私のことを知りたいんだ?」と不信感を与えかねません。

特に、初対面で家族や趣味、年収といったプライベートな話題に触れるのは、
人によっては、失礼な行為と受け取られてしまいます。

【ドイツ流の教訓】
あくまでも「ビジネスの話題に徹する」のが鉄則です。
商談相手の個人的な情報については、相手から切り出されるまで触れないようにしましょう。

ドイツでは、信頼は時間をかけて築くものです。
仕事で成果を出し、何度も顔を合わせるうちに、自然と個人的な会話が生まれる関係を築くのが理想的です。

2. 時間は「守る」ではなく「支配する」もの

ドイツ人が時間に厳しいのは有名ですが、それは単に遅刻をしない、という話ではありません。
彼らは、時間を完璧に計画し、支配することを美徳としています。

アポイントメントは、その時間ぴったりに始め、ぴったりに終わらせる。
これは、彼らが時間に対して持つ強い責任感の表れです。

たとえ商談が白熱していても、次のアポイントメントがあるため、
時間通りに切り上げられます。これは無愛想なのではなく、
「時間の約束を守る」という彼らの文化なのです。

また、アポイントメントなしでブースを訪れるのは、
彼らの時間管理を乱す行為と見なされることもあります。

もちろん、多くの人が飛び込みの訪問を受け付けていますが、
事前にアポイントメントを取ることで、より丁寧で真剣な態度を示すことができます。

【ドイツ流の教訓】
アポイントメントは必ず事前に取ること。
そして、事前に決めた時間内で商談を終えられるよう、効率的に話を進めることが重要です。

無駄な前置きや回りくどい表現は避け、結論から話すことを心がけましょう。
これは、相手への敬意を示すことにもつながります。

3. 名刺は「名刺入れにしまう」のが礼儀

日本では、名刺を両手で丁寧に渡し、受け取った後もじっくりと眺めて相手の情報を確認しますよね。
しかし、ドイツでは、名刺交換のスタイルはシンプルです。
片手でさっと渡すのが一般的で、受け取った名刺はサッと目を通し、すぐに名刺入れにしまいます。

これは、相手を軽んじているわけでは決してありません。
ドイツでは、ビジネスの本質は、名刺交換という行為ではなく、
その後の会話にあるという考え方があります。

名刺をじっくり眺めるよりも、相手の目を見て、熱意を持って話すことの方がよほど重要だと考えられています。

【ドイツ流の教訓】
名刺交換よりも、交換後の会話を大切にすることです。
もらった名刺はすぐにしまい、相手の目を見て、誠実さと自信を持って話しましょう。

そして、名刺の裏面にメモを取る習慣も、ドイツでは一般的ではありません。
相手の情報は頭の中で整理し、商談が終わってから改めてメモを取るのがスマートです。

このようにマナーだけでなく、その背景にある文化を理解することが、ドイツでのビジネス成功への近道になります。

著者

Tu.sk Europe GmbH

タスクヨーロッパは、ドイツを拠点に、日本の企業が海外展示会に安心して出展できるようお手伝いしている会社です。企画から申請、ブースの設営までトータルでサポートし、ヨーロッパを中心に世界各地で実績を重ねています。